KBS WORLD

芸歴33年の俳優のチョン・ジニョン、映画『消えた時間』で初監督…「17歳からの夢がやっと叶った」

2020年05月22日

「照れくさいが17歳の時の夢を57歳で叶えることになった」
芸歴33年のベテラン俳優チョン・ジニョンが監督デビュー作映画『消えた時間(原題:사라진 시간)』を紹介しながら気恥ずかしそうに述べた。「いつもよりとてもドキドキして緊張する。昨日は眠れなかった」と述べる彼の目は赤く充血していた。
チョン監督は21日に開かれたオンラインでの製作報告会で「監督は17歳の時の夢だったが大学に入り、演劇サークルで俳優活動を始めた後、演出は僕ができることではないという思いで諦めた」と述べた。
そして「4年前一度やってみようと勇気を出した。僕のスタイルに合わせて、手に負えるサイズとフィーリングで作ってみようと思い準備した」と付け加えた。
彼は「作って恥をかいたらどうしようと怖がっていた気がする。もちろん今も怖いが、恐れている間に僕の人生がただ過ぎ去ってしまうと思い、批判と非難を甘受して、やりたいことをやってみようという図々しさや勇気を持つようになった」と明かした。
映画『消えた時間』は田舎の村で発生した謎の火災事件を捜査中、一瞬にして家も家族も職業も消え、自分の人生が丸ごと変わる衝撃的な状況に陥った刑事ヒョンス(チョ・ジヌン)が自分の人生を探し求めるミステリー追跡劇だ。
ミステリーの形式を借りて語ろうとするのは「人生のアイデンティティ」という若干重いテーマだ。
チョン監督は「生きることは何か、自分という存在が何かという思いを小さい頃から抱いてきたし、その話があちらこちらで熟成されたようだ」とし、「その話を面白く作りたかった。観客が他のことを考えられないように予想できないところへストーリーを引っ張っていきたい欲望があった」と述べた。
チョン監督は作品を構想しながら刑事役にチョ・ジヌンを誰よりも先に思い付き、普段の彼の話し方を考え、彼が演じる姿を想像しながらシナリオを書いたという。書き終えるやいなや渡した原稿を読んだチョ・ジヌンは一日で出演を決めた。
チョン監督は「チョ・ジヌンを思い浮かべながら書いたが、果たしてやるか分からなかったし、先輩だからプレッシャーを与えるのではないかと思い、申し訳なくて迷った」とし、「早く断られると気持ちが楽になるので、原稿を書き上げてすぐ渡したが翌日やると言ってくれて、言葉で表現できないほど嬉しくてありがたかった」と述べた。
チョ・ジヌンは「説明するのは難しいが、かなり微妙な趣があり早く作業してみたかった。海底から宝物が出てきたような感じだった」と先輩俳優であり新人監督を高く評価した。
それとともに「本当に本人が書いたものなのか、原作が別にあるのではないか、少しでも盗作した箇所はないのか、盗作でもやるから今からでも明らかにしろと言った」と述べ笑いを誘った。
チョン監督は「シナリオを描いた時から『映画はこうでなければいけない』ということから自由になりたかった」とし、「素人で監督修練を受けた人でもないから失うものもないという思いだった」と述べた。
そして「イ・ジュニク監督など私を俳優としてしっかりと育ててくださった数人にだけシナリオをお見せした。これは何だと、けなされる覚悟をして、それでも直さないからと言いながら渡したが、意外にも励ましてくれて大きな力になった」と明かした。
チョン監督は独立映画程度で考え作品の作業を始めたが、チョ・ジヌンが合流したことにより規模が若干大きくなった。
彼は「撮影期間、1日に3時間ほどしか寝る時間がなかったが、何かの強壮剤を飲んだように力が出て幸せだった」とし、「後半の作業をしながら惜しい部分が見えてきて大変だった」と打ち明けた。
しかしチョ・ジヌンは「(チョン・ジニョンが)演技をする代わりにメガホンを取ったが、作品に対する本質は変わっていなかった」とし、「僕も監督になればこうするというロールモデルを提示してくれた」と述べた。

前の記事 エンタメ情報一覧へ 次の記事